がしかし。
普段は気弱ですぐくじける。
応援されないと頑張れない。
頑張る、ということは何かやることがあるということ。何もなければ、寝てるのが一番楽だ。ちなみに俺は一ヶ月でも二ヶ月でも家から出なくて平気だ。寝てるに越したことはない。世の中の下民にも関わらなくていいし。
そろそろ最終的にどうするかを決めなくてはならない。リミットは残り少ない。
振り返ればよい人生であった。人が経験できないすぱらしい世界を見れた。世の中の裏をずっと見て、どうして悪さをしなかったのか、それは俺が臆病で気が弱いからだ。臆病で気が弱いというのは大事なことだ。いつもすべてを煙に巻いて、話には嘘を混ぜるので誰も本当の俺を知らないかもしれないが。
常に強くありたかった。
だから無茶をたくさんした。
いま、まだ生きていることが不思議なくらいだ。
すべてを閉じて引退しよう、そう思っていたが、もう少し頑張らなくてはとも思う。でも今でも引退したい気持ちはある
だかもう一人の自分が勝手に走るのである。しかし暴走には疲労と強いストレスがかかる。それを癒やすすべを知らない故に、ずいぶんと周りには迷惑もかけたかもしれない。
私は、いつも自分に問いている。これでいいのかと。
いつも足りない気がする。それは時間であったり気力であったりと様々だ。それを補うためには優秀なパートナーや部下、仲間が必要だったが、ここまで一人でやってきてしまった。
今からでもまだ遅くはないのかもしれないが、一種にやってくれと聞いて、ハイと言われたところで、本当にわたしについてきてくれるだろうか。確信が持てれば、踏み込んでもっとできるのだが生来の気弱さと、常に疑う習性なのでどうしても踏み込めない。だから逃げようとして引退しようとするのもある。
最後まで俺に付き合う気があるなら、すべてを伝授しよう。俺が守れば守れぬものはないし、俺の手足がいれば俺はもっといろいろできる。
生活事務担当、運転担当、業務担当、特命担当、それに護衛担当がそろえばこの世をひっくり返せる。仕掛けは作ったが、今の仕掛けではイマイチだ。時間もかかる。しかしこの世の腐ったところを変えるにはもっとスピーチ感を持ってやらないといけない。
俺の能力を最大限に生かすには、俺を24時間それぞれの担当ヵいて、見ていてくれないと無理なのだ。それができれば、あと百人分くらいの仕事ができるだろうと思う。よく言えばお世話係、悪く言えば私設軍隊がほしいのだ。
何を遠回しに言っているかというと、つまり個人的にはいい人生だったが組織がない故にこの先もう一山当てるのが少し難しい。人件費もバカにならないし安くこき使うと必ず裏切られる。だから中途はんぱなのだ。
どうしたらいいのだろうか。
それともすべてを投げ捨てるか。
誰か二千億くらいかしてくれませんか。必ず世間を騒がせて、さらにこの国の腐ったところをすべて潰してやる。
国がよくなるんだから二千億なんて安いもんだろう。ばかにはわからんだろうが俺にはできる。そのために今までコツコツやってきた。表向きはわからないだろうけど。
とにかくだ。俺の頭脳を最大限に生かすためにも、能力のあるあなたが私のそばにいてくれないとダメなんだよ。
嫁とか子供飯食わすくらいなら屁のカッパだが、優秀な人材を使いこなして自分は脳だけを使うというのは簡単なようでむずかしい。
いっそできないならもう諦めるか。
それとも、もっとやってみるか。
まだ俺は迷っている。
せめて、そばにいて背中を押してくれる存在があればなあ。